2020年07月29日
三菱スペースジェット:三菱航空機
三菱重工業は、日本の悲願である国産ジェットの開発を2008年に開始し、その旅客機の名前を「MRJ」と名付けました。MRJは開発が進みましたが、試験やテスト走行時に度重なるトラブルが発生し、開発が遅延し、失敗プロジェクトの代表のようになりました。その後、名前をMRJから三菱スペースジェットに変えて、最大市場の北米のニーズにマッチさせたかたちで開発を進めています。飛行機の設計は三菱重工業の子会社である三菱航空機が行い、製造は三菱重工業が行っています。
https://www.mitsubishiaircraft.com/ja/spacejet
新型コロナウイルス感染が世界的に広がりつつある2020年3月に三菱スペースジェットの飛行試験10号機が県営名古屋空港を離陸し、2時間程度の飛行試験を無事に終えて同空港に戻ってきたようですが、まだまだ不具合があるようです。
夢を乗せた国産ジェットは今後どのような姿を私たちに見せてくれるのでしょうか.新型コロナウイルスの感染拡大は、航空業界の業績に影響を与えている様子で、特にアメリカでは甚大な影響があるそうです。このプロジェクトは赤字続きですが、このような状況で納期やコストを優先して一番心配になるのが重大な安全性に関する欠陥です。先日紹介したボーイング737MAXも安全性よりも納期が優先されたことが指摘されています。国産ジェットの安全性は大丈夫かと疑ってしまうような流れで開発、製造が進むのではなく、圧倒的に安全性、信頼性が保証されている状態で市場に羽ばたいてほしいと思います。
ウィズコロナの時代に入りましたが、逆に今開発しているジェット機だからこそチャンスと捉えることもできるのではないかと思います。例えば、空調などの感染症対策も従来機よりも良いものにすれば、もっと市場も広がるのではと思ったりします。三菱スペースジェットは正念場だと思いますが、ぜひプロジェクトを成功させてほしいですね。
https://www.mitsubishiaircraft.com/ja/spacejet
新型コロナウイルス感染が世界的に広がりつつある2020年3月に三菱スペースジェットの飛行試験10号機が県営名古屋空港を離陸し、2時間程度の飛行試験を無事に終えて同空港に戻ってきたようですが、まだまだ不具合があるようです。
夢を乗せた国産ジェットは今後どのような姿を私たちに見せてくれるのでしょうか.新型コロナウイルスの感染拡大は、航空業界の業績に影響を与えている様子で、特にアメリカでは甚大な影響があるそうです。このプロジェクトは赤字続きですが、このような状況で納期やコストを優先して一番心配になるのが重大な安全性に関する欠陥です。先日紹介したボーイング737MAXも安全性よりも納期が優先されたことが指摘されています。国産ジェットの安全性は大丈夫かと疑ってしまうような流れで開発、製造が進むのではなく、圧倒的に安全性、信頼性が保証されている状態で市場に羽ばたいてほしいと思います。
ウィズコロナの時代に入りましたが、逆に今開発しているジェット機だからこそチャンスと捉えることもできるのではないかと思います。例えば、空調などの感染症対策も従来機よりも良いものにすれば、もっと市場も広がるのではと思ったりします。三菱スペースジェットは正念場だと思いますが、ぜひプロジェクトを成功させてほしいですね。
2020年07月28日
737MAXの墜落事故と生産再開:ボーイング社
ボーイング社の737MAXは、同社が開発する機体のなかでは小型機に属するものです。この飛行機は、インドネシアのLCCであるライオンエアが使用していましたが、2018年10月29日にインドネシアのジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港を離陸した直後に墜落して、乗員乗客全員189人が死亡しました。
また、737MAXはエチオピア航空でも使用されていましたが、2019年3月10日、エチオピアのアディスアベバのボレ国際空港を離陸した直後に墜落し、乗員乗客全員157人が死亡しました。
この737MAXは、737の従来機と異なり、エンジンを大型化し、エンジン取付け位置を変えたために、飛行中に機首が上がりやすい傾向がありました。そこで、これを検知して、機体を降下させて失速を防ぐために、自動失速防止システム(MCAS)が実装されていたのですが、この制御ソフトに欠陥があり、機首が上がり過ぎていると誤判断して、機種を下げる制御をかけてしまう場合があり、パイロットはこのMCASを遮断する方法も知らされていなかったために、対処できずに墜落したそうです。
昨今、飛行機も自動車も制御システムが高度化していますが、これを操作するパイロットやドライバーが適切に制御システムを理解するガイドがメーカ側に欠けているのではないでしょうか。この事故についても、パイロットはボーイングからMCASの制御システムについて知らされていなかったそうです。ボーイング社は不必要に細かい制御をパイロットに伝える必要はないと判断したそうですが、この時点で安全に対する考え方が全く間違っているといえます。
機体が異常な状態に陥ったときに最後に乗客の命を救うのはパイロットです。(車ならドライバーです。)そのため、最後は制御システムによる自動化をオフにしてでもパイロットが飛行を続け、無事に着陸させる方法がなければ意味がありません。ボーイング社は自社の複雑なシステムに埋もれて、製品安全の一番大事な安全を確保する方法の重要性を軽視していたと言われても仕方がありません。
この737MAXですが、当然その後生産停止になりました。しかし最近、ほとぼりが冷めたかのように、生産が再開されました。
https://www.aviationwire.jp/archives/203329
尊い命を多く失ったことから得た教訓を余すことなく、737MAXに反映されていることを祈るばかりです。事故を防ぐ技術や知識は、航空業界に留まらず、最近自動運転の話題に事欠かない自動車業界にも生かしてほしいものです。
また、737MAXはエチオピア航空でも使用されていましたが、2019年3月10日、エチオピアのアディスアベバのボレ国際空港を離陸した直後に墜落し、乗員乗客全員157人が死亡しました。
この737MAXは、737の従来機と異なり、エンジンを大型化し、エンジン取付け位置を変えたために、飛行中に機首が上がりやすい傾向がありました。そこで、これを検知して、機体を降下させて失速を防ぐために、自動失速防止システム(MCAS)が実装されていたのですが、この制御ソフトに欠陥があり、機首が上がり過ぎていると誤判断して、機種を下げる制御をかけてしまう場合があり、パイロットはこのMCASを遮断する方法も知らされていなかったために、対処できずに墜落したそうです。
昨今、飛行機も自動車も制御システムが高度化していますが、これを操作するパイロットやドライバーが適切に制御システムを理解するガイドがメーカ側に欠けているのではないでしょうか。この事故についても、パイロットはボーイングからMCASの制御システムについて知らされていなかったそうです。ボーイング社は不必要に細かい制御をパイロットに伝える必要はないと判断したそうですが、この時点で安全に対する考え方が全く間違っているといえます。
機体が異常な状態に陥ったときに最後に乗客の命を救うのはパイロットです。(車ならドライバーです。)そのため、最後は制御システムによる自動化をオフにしてでもパイロットが飛行を続け、無事に着陸させる方法がなければ意味がありません。ボーイング社は自社の複雑なシステムに埋もれて、製品安全の一番大事な安全を確保する方法の重要性を軽視していたと言われても仕方がありません。
この737MAXですが、当然その後生産停止になりました。しかし最近、ほとぼりが冷めたかのように、生産が再開されました。
https://www.aviationwire.jp/archives/203329
尊い命を多く失ったことから得た教訓を余すことなく、737MAXに反映されていることを祈るばかりです。事故を防ぐ技術や知識は、航空業界に留まらず、最近自動運転の話題に事欠かない自動車業界にも生かしてほしいものです。